オオクワガタの飼育
当店のオオクワガタ飼育方法を紹介します。
■成虫飼育■
●飼育ケース オオクワガタは普段ほとんど動きませんので小さめのケースでも問題ございませんが 頭数が少ない場合は、一回り大きめの飼育ケースを使用しましょう。 当店ではクリアスライダーを使用しています。 予めペアリングするオオクワガタの雌雄を決めておき同じケースに仕切り(セパレータ)を付けて管理します。
●床材 ケースを準備したら成虫管理用のマットを入れます。 オオクワガタは丈夫なので広葉樹のマット、針葉樹のマットどちらでも問題ございませんが 当店では昆虫ペレットと針葉樹マットまたはヒノキふわふわマットを混ぜて飼育しています。 昆虫ペレットを混ぜることにより余計な水分を吸収してくれるためべとつきや蒸れを抑えられます。 昆虫ペレットでの飼育方法は趣味で飼育している頃から行っており開店してからは皆様に推奨しています。 針葉樹を使用したことによりオオクワガタの寿命が変わるなどはないと思われます。
●エサ オオクワガタのエサは昆虫ゼリーですが当店ではゼリースプリッターで半分にして与えています。 昆虫ゼリーを半分にすることにより♂のあご刺しがなくなり綺麗にエサを食べられるようになります。 昆虫ゼリーは安価な中国産や国産などありますが当店では栄養価や管理のし易さから日本製を推奨しています。 当店オリジナルの99プロテインゼリーシリーズは大勢のブリーダーに認められた商品です。 少量ずつこま目にあげるのが衛生的な環境を実現できます。
●飼育温度 丈夫なオオクワガタと言っても30度を超えるような環境では最悪の場合は死亡します。 直射日光の当たらない場所で20度〜25度が理想的です。 低温には比較的強く個体にもよりますが10度以下になると潜ったままになります。 冬場はマットを多めにしてあげるとマットの中で越冬をします。
●ペアリング オオクワガタはの雌殺しはほとんどありませんが、羽化して間もない場合はオオクワガタでも雌殺しがあります。 十分成熟した雌雄をケースの中に1週間程度同居させます。 成熟するまでは羽化後、♂で半年程度かかります。 一度越冬させ翌春にペアリングするのが最適と言われています。 当店でもオオクワガタが羽化した年はペアリングせず越冬後にペアリングをしています。
■オオクワガタの産卵セット■
●産卵材の準備 オオクワガタの産卵材はクヌギ、コナラなどの朽ちた木を使用します。 一般的には椎茸のほだ木が利用されます。 ほだ木は多少堅い方が良いとされていますが直径8cm前後あれば柔らかくても産卵します。 あまり細すぎるとぼろぼろにしてしまい少しの幼虫しか採れないことがあります。 ほだ木は30分から1時間程度水につけ水分を吸収させます。 木の堅さにより時間が異なりますが慣れると感覚でどの程度水に付けたらよいかわかるようになります。 長く付けすぎてしまった場合は、陰干しで表面がうっすらと乾く程度まで乾燥させます。 最近ではカワラ菌を食菌した産卵材もあり大型のオオクワガタを狙うかたは食菌材を使用する方が多いようです。 食菌材は水につけることなく皮を剥いだだけで使用できます。
●産卵セットの手順
飼育ケースを用意します。 ケースは小から中で十分ですが保湿効果のあるケースがお勧めです。 小ケースで1本の産卵材、中ケースで2本の産卵材がセットできます。 飼育ケースにマットを入れます。 当店では材から出てきた幼虫がマットでも育つように広葉樹の発酵したマットを使用しています。(画像は産卵促進用のマットです) オオクワガタの場合は材に産卵しますのでマットの底を堅く詰めなくても問題ございません。
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用意した産卵材の皮をむいてから動かないようにマットで固定します。 オオクワガタの場合は、材を置いておくだけでも産卵しますが、半分から4分の1程度埋めた方が産卵数が多いように感じます。 青カビが生える場合がありますが♀が卵を産むときは青カビがなくなります。 材にマットをうっつらとかけておくと青カビを抑えられます。
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産卵材をセットしたらゼリーを3個〜5個程度入れオオクワガタの♀だけを入れます。 セット後は25度前後で直射日光があたらない場所へ置きます。 すぐに産み始めれば1ヶ月程度でオオクワガタの幼虫が見られます。 大凡1ヶ月から2ヶ月を目安に材割りをします。 マットに幼虫が見られる場合は材割りをして問題ございません。 採れた幼虫は菌糸ビンやクワガタ用のマットに入れます。 順調に成長すれば翌年にはオオクワガタの成虫を見られるでしょう。
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